かつては内戦やイスラエル軍によるレバノン侵攻など、多くの戦火を浴び廃墟となった高層ビルでいっぱいであった、レバノンの首都ベイルート。現在は再び超高層ビルが立ち並び、復興を遂げつつあるこの街から、今回の豪邸をご紹介したいと思います。
N.B.K. Residence と呼ばれるこのペントハウスは、レバノンでアイコン的な存在である建築家、Bernard Khoury が建てた魅力的な豪邸ハウス。豪華でエレガントな室内と、ベイルートの高層階ビルの夜景を眺望できる、贅沢でラグジュアリーな都市御殿です。
ルーフトップにはプールがあり、そのサイドには2つの戦車の主砲のような照明ライトが突き出ています。この攻撃的にも見えるデザインには圧倒されるものの、二度と戦争をレバノンで起こさないでくれ、というメッセージ性も感じさせ、さらにこの建物に惹きつけられるのです。
ウッドにブラックのスチールという素材を組み合わせた、『 コンサートホールもしくは斬新な基地 』 を想像させる、広々としたリビングルーム。
高い天井を利用した壁の両サイドは、図書館のように本が積まれ、また写真や絵画のギャッラリーとしても使われています。
高さ2階分の大きく迫力ある窓からは、復興を遂げつつあるベイルートの高層階の街並みを望みます。
特に圧倒されるのが、この天井の巨大な空調システム。大げさなくらいインパクトを受ける、そんなデザインがダイナミックで好感を感じさせるポイントではないでしょうか ?
夜になるとスポットライトや間接照明が部屋を照らし、より高級感ある空間がラグジュアリーに映しだされます。
まるで舞台裏のようなスチールの橋は、すばらしい夜景を一望できる特別席のような場所です。
ご心配なく、主砲のように見えたものは、れっきとしたプール用の照明ライトです。優雅さとは裏腹なギャップに感銘を受けますね。
さまざまな宗教問題や、資源問題などで未だに戦火を灯す中東の国々。建築デザインを通してかんじるメッセージ性、歴史や背景はとても大切なポイントではないかと感じます。
参照元 : Elite Penthouse Apartment Astonishes With Its Stunning, Steely Design – decoist